瀬戸口花は18歳。児童養護施設・星の子の家に引き取られて10年になる。この家の長女のような存在だ。ある日、８歳の女の子・晴海が入所して来る。頑なに心を閉ざす晴海にかつての自分を重ねる花は、晴海が気になって仕方がない。そうして晴海に寄り添う中で、花はこれまで感じたことのない感情に触れていく。自然豊かな海辺の町を舞台に、少女から大人に成長する過程を情感豊かに描き出す。