ジャン＝リュック・ゴダールは、2022年9月に亡くなる直前まで、この短編映画に手を加え続けたという。手書きの文字、絵、写真そして映像がコラージュされ、音楽やナレーションが一つになった、ゴダールの芸術の集大成とも言える。さらに音楽とサウンドトラックの切れ目には、ゴダール自身の老いた、穏やかな、そして激しく震える声を聴くことが出来る。比類なき独創性とインパクトとともに、その不在をより大きく感じさせる作品。