1923年、澤田は教師をしていた日本統治下の京城を離れ、妻の静子とともに故郷の千葉県福田村に帰ってくる。9月1日、関東地方を大地震が襲う。多くの人びとが大混乱となり流言飛語が飛び交う中、香川から関東へやってきた行商団15名は、利根川の渡し守との間での小さな口論に端を発した行き違いが発生。それは興奮した村民の集団心理に火をつけ、後に歴史に葬られる大虐殺を引き起こしてしまう。