死んだ妻に会うために冥界へ向かう男の悲恋を描いたギリシャ神話のオルフェウス神話もコクトーの手にかかれば、1950年代のパリにて、死の王女に思いを寄せる詩人の物語と変身する。『詩人の血』にも登場した鏡というアイテムが今度は冥界へと続く扉となり、恐ろしくも優雅な旅路へと誘う。また、カーラジオから流れる詩などミステリアスかつ耽美な要素が散りばめられつつも、死神の付き人を思わせる黒装束のバイカーや街中での追走劇などが当時のパリの風景の中で描かれ、通俗性を兼ね備えた活劇としての魅力も充分。
詩人、小説家、劇作家、画家、役者、映画監督、その多彩な活動から[芸術のデパート]と呼ばれたジャン・コクトー。珠玉の傑作が、美しい映像でスクリーンに甦ります。
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【鑑賞料金】当日一般1,500円、大学生1,200円、シニア1,100円
高校生以下1,000円、しょうがい者割引1,000円、会員1,000円均一
※各種ご招待券ご利用いただけます。
*2K上映